鳥と実

山に登り、鳥になごみ、手仕事をして暮らしたい

【山旅・鳥旅】オフシーズン狙いで挑む初秋の涸沢カール(2024年9月) | 計画~Day1

ふと目に留まった山の記事。「9月の上高地はにぎわいが落ち着き、静かな時間を楽しめる」という言葉に惹かれて少し検索したが最後、YouTubeに上高地と涸沢の動画が次々に表示されるように。Googleのアルゴにまんまとはまり涸沢の動画を見始めると、どうやら涸沢に至る途中の登山道からも紅葉の山並みが眺められるらしい。

元々山頂にそれほどこだわりがないし、涸沢泊にはせず、麓の横尾山荘からのピストンで行けるところまで登り、途中の景色を見て満足したら下りてくればいいかとひらめいたことが、今回の涸沢チャレンジのきっかけです。

涸沢カールはこんなところ ↓
涸沢ヒュッテ 公式サイト | 北アルプス穂高氷河圏谷 涸沢

① 計画~Day1、② Day2: 涸沢登山、③ 出会った鳥と生き物、④ 山小屋の感想など
の4回に分けて、登山初級者の目線からお伝えします。(登山歴はプロフィールをご参照→ )

記事の最後にデータをまとめています(記事中の情報は2024年9月時点のデータ)

涸沢カールまでの行き方

涸沢カールへの道は上高地から。横尾まではほぼ平坦な林間コース(約3時間)。そこから涸沢カールへの登りは標準コースタイムで約3時間。距離は上高地~涸沢で約15km、累積標高差のぼり1,170mという行程です。

上高地へのアクセス

東京方面の場合、新宿から特急あずさで松本へ。私鉄松本電鉄に乗り換え、新島々駅からバスで約1時間で上高地に到着。本数は少ないですが松本からの直行バスもあります。

なお、松本電鉄へは改札内で乗換できますが、Suicaや松本までの切符の場合は新島々駅で精算が必要。松本駅で一旦改札を出ると券売機で上高地までの通し切符が買えるので、こちらを購入し、ついでにNewDaysでお昼のおにぎりなどを買い込みました。

上高地でも食べ物は買えますが、どれも観光地価格…。行きは脇目も振らず横尾を目指し、小休止中に手軽におにぎりを食べる作戦です
 
帰りのバス予約について

帰りの上高地から新島々へのバスは予約制です。上高地到着後、バスターミナルの窓口で帰りの便指定もできますが、私は発車オーライネットからWEB予約しました。クレジットカード決済でき、窓口に並ぶ必要もないので時間節約になりました。

なお、行きのバスは予約制ではありません。新島々駅にバスが待機していて、満席になれば追加の便が出るので、ご安心を。

アクセス詳細はコチラ ↓ 
アルピコ交通-松本~新島々~上高地
上高地出発便のご予約(乗車便指定)について

さすがは聖地涸沢。岡山から名古屋~高山を経由し平湯温泉から入られた方や、遠く鹿児島から早朝便で一旦羽田に飛び、列車で松本~新島々経由で夕方ギリギリに徳沢にたどり着いた方などにお会いしました!
 

一般的ではない今回の行程をご紹介

一般的な涸沢山行

調べてみると、皆さんの行程は以下の通り

  1. 健脚コース:
    早朝、上高地に入り、そのまま涸沢まで行き、涸沢泊。翌朝下山し、上高地に戻る1泊2日
  2. よくあるコース:
    初日は徳沢泊。翌日、涸沢に登り涸沢泊。3日目に下山し、上高地に戻る2泊3日

パターン1は無理として、パターン2だと最終日にバスの時間を気にしながら一気に6時間以上歩いて上高地に戻る必要があり、ちょっと不安。焦るとケガも心配。

マイプランがこちら

自分は涸沢まで行き着けない場合も想定して、このような変則的なプランに。自分のペースで歩けるよう、紅葉のピークを避けオフシーズン狙いで日程を組みました。

1日目: お昼に上高地着。3時間ガシガシ歩いて横尾山荘まで行き、宿泊

2日目: 早朝、明るくなったら横尾を出発。たっぷり時間を取って涸沢を目指すが、場合によってはSガレ付近までで引き返すことも想定。徳沢にも泊まってみたいので、少し戻って徳沢泊

3日目: 徳沢ロッジ滞在を満喫。朝はのんびり出発し、バードウォッチングを楽しみながら上高地に戻り、14時過ぎのバスで帰途へ

2日目が雨でつぶれた場合も、最終日に本谷橋くらいまでなら行ってこられるかもと考えました
 

初日、上高地から横尾まで

明神までの左岸は通行止め(2024年9月時点)

バスは予定通り到着。インフォメーションセンター脇の水場で水を汲み、さっと準備を整えて12:04に出発。

本来の左岸ルートが7月の集中豪雨の影響で通行止めのため、今回は河童橋を渡り、岳沢湿原経由の右岸ルートで遠回りとなります。利用者が集中するのと、観光客と登山者が混在していてペースも上がらず。。

観光客と登山者の歩くペースがこれほど違うとは。前回は観光客だった自分も、いつの間にか登山者の端くれになれていたことを実感
 

岳沢湿原。美しい!
水の透明感。岩魚がくっきり / おサルさんもいました
明神から徳沢は割と近い

予定オーバーで明神到着。松本駅で買ったおにぎりで小休止後、再開。ここからは砂利敷きの広い林間コース。歩く人がぐっと減り、自分のペースでサクサク進めます。途中でおサルさんに和みながらも、足の運びは緩めずがんばります。

明神橋 / ハイカーもおサルさんも登山道を歩く

しばらくして徳沢ロッジの看板を発見。その先に開けた芝生が見えて、徳沢に到着~。余裕があればソフトクリームでひと休みしたかったけど、時間も押しているため先を急ぐことに。

人気の徳沢 / 徳沢にあるものはどれもオシャレ

ノースフェイスベンチで一息つき、残りの1時間に向けて出発。人影はさらに減り、たまにすれ違う程度に。徳沢~横尾間は梓川の護岸整備をしていて工事車両の音が聞こえ、迂回路も数ヵ所ありました。

ほぼ平坦な道とはいえ、コースタイム通りのスピードで歩き続ける3時間は結構しんどい…。さすがにそろそろ着かんものかと思い始めた頃、川にかかる橋の姿が!

やったー、着いた!横尾!

夕食でご一緒した方が口々に「横尾が遠い…」とぼやいていました(笑
 

時刻は15:26。休憩含め3時間20分。山小屋の受付は最終16時なので、無事に間に合いました。相部屋に入ると先着のアメリカ人の女の子が1人いて、ご挨拶してから荷物を置き、まずは外の広場のベンチでひと休み。ご褒美に買ったサイダー(300円)の美味しかったこと。ちなみにこの日は予想外に暑く、半袖でも滝汗かいて到着しました。。

見上げた山並みは前穂?

横尾山荘にはお風呂があるので、汗を流してさっぱりした後、お待ちかねの夕食。この日は雲が出て夕焼けは見えなかったので、消灯までのんびり過ごしました。

山小屋の感想は第4回でまとめてお伝えする予定です
 

明日はいよいよ涸沢へ。お天気がちょっと心配…。

Trail Data

涸沢標高2,250m
ルート: 上高地(右岸ルート) → 横尾(泊) → 涸沢カール → 徳沢(泊) → 上高地
標準コースタイム約12時間、距離約30.6km、累積標高差のぼり・くだり約1,170m(※距離と標高差は長野県の山のグレーディングを参照)
上高地公式ウェブサイト : https://www.kamikochi.or.jp/
上高地ビジターセンター: https://www.kamikochi-vc.or.jp/

徳沢ロッジ: https://www.m-kamikouchi.jp/tokuzawalodge/
横尾山荘: https://www.yokoo-sanso.co.jp/
長野県 信州山のグレーディング一覧: 
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexingu_hyou-20210405.pdf

最後までお読みいただきありがとうございます。山旅・鳥旅の参考になればうれしいです。

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