最終回は、涸沢カール遠征で宿泊した横尾山荘と徳沢ロッヂについて、部屋や食事など項目ごとにご報告。相変わらず建物内の写真は気後れしてしまうので、登山中に撮影した自然の様子と共にお楽しみいただければ幸いです…。
第1~3回目まではコチラ ↓
Day1: 計画と上高地から横尾まで
Day2: 涸沢登山
野鳥と生きもの編
記事の最後にデータをまとめています(記事中の情報は2024年9月時点のデータ)
泊まった山小屋
1日目: 横尾山荘
上高地の最奥地、横尾。涸沢・穂高方面をはじめ、槍ヶ岳や表銀座への登山の拠点となるのが横尾山荘です。木製の立派な横尾大橋のたもとにあり、宿泊客や登山途中に立ち寄る人々でにぎわっていました。
2日目: 徳沢ロッヂ
明神を過ぎ、行き交う人の数が減った林間コースを歩いてきて最初に見えるのが徳沢ロッヂの看板。入り口は小道を進んだ先にあり落ち着いた雰囲気が漂う小屋。バスターミナルの上高地食堂などと同じく松本市が運営しています。
上高地公式ウェブサイトの紹介映像が素敵 ↓
項目ごとのメモと感想
以下、横尾山荘=横尾、徳沢ロッヂ=徳沢 と省略させていただきます。
予約、支払い等
【予約】
- 横尾: やまたんというサイト経由でネット予約
- 徳沢: 徳沢ロッジのサイトからネット予約
【支払い】
- 横尾: 予約時にクレジットカード決済 (決済日は宿泊当日)
- 徳沢: 現地支払い。クレジットカード可。もちろん現金も
【相部屋】
- 横尾: 予約時は男女別ではありませんでしたが、お部屋は全員女性でした
- 徳沢: 男女別相部屋として予約可能
施設の様子
【部屋】
- 横尾: 2段ベッド。各ベッド間は板で仕切られ、カーテン付き。お布団を敷いても荷物が置ける十分な広さ。照明はないのでヘッデンを使用
- 徳沢: 同様の仕様。こちらはさらに広く、棚と照明、物置き用ネットとハンガーもある充実ぶり
【トイレ】
- 横尾: 男女別。ものすごく清潔ですが、バイオシステムで流水は少量、ペーパーはゴミ箱に捨てる仕様のため、多少のニオイはありました
- 徳沢: 男女別のペーパーも流せる水洗トイレ。清潔だし街のトイレと一切変わりません
【お風呂】
- 横尾: 山奥なのにお風呂が!ありがたい。宿泊者限定で16~20時頃まで。環境保護のためシャンプー・石鹸類は使用不可。ドライヤーも不可
- 徳沢: こちらもお風呂あり。外来も利用可。利用時間は15~20時。シャンプー・石鹸も使え、ドライヤーもあり。個室はタオル付き、相部屋にはなし。
【休憩室】
- 横尾: 玄関脇の木製テーブルのこじんまりとした談話室の他、畳敷きの大広間も開放。テレビもあり、清潔な畳の上でのびのびストレッチしてくつろぎました
- 徳沢: 松本民芸家具で統一されたシックなラウンジで、優雅に過ごす上高地の休日時間を満喫。カフェ利用も可
【乾燥室】
- 横尾: 玄関を上がった正面。登山靴はビニール袋に入れてベッドまで持って行きます。濡れている場合は乾燥室へ
- 徳沢: 玄関を通らず外のドアからも入室可。雨で濡れて到着したら、スタッフさんが出てきてくださり場所を案内していただきました。靴も乾燥室に置きましたが、玄関脇にも靴箱あり。取り違え防止の名札の用意も
【充電コンセント】
- 横尾: 相部屋に1つと、玄関ホールに複数口のコンセントあり
- 徳沢: 各ベッドにあり
【Wi-Fi】
- 横尾: Free Wi-Fiあり。夕方など混み合うせいか、接続は遅めでした
- 徳沢: 1・2階に分かれたFree Wi-Fiでサクサクつながりました
食事・飲料水
【食事】
- 横尾: 食堂に到着順で案内されるので、お話ししやすそうな方の後ろにそれとなく並びました(笑 ほぼ登山客同士なので、明日はどこに登る、どこが良かったなどにぎやかに楽しくお話させていただきました。なお朝食はつけなかったので不明。朝は談話室で持参したパンで軽く済ませました (ベッドでの飲食は禁止)
- 徳沢: 食堂の入り口で名前を伝えると座席へと案内。こちらは登山と観光目的の方が半々くらい?全体的に静かな雰囲気で、私の周りは黙食でした。ま、これはこれで…。朝食は前日と同じ席を使用。朝食時間が遅め(時間失念…7時だったかな)なので、早朝、ラウンジでお弁当を食べている方もいました
【飲料水】
- 横尾: 水道が飲料水で自由に汲めました。お湯については、宿泊者は朝食時に水筒に入れてもらえるそう。早朝出発の場合は、前日の夕食時に依頼。なお談話室の脇に自販機とコーヒーマシン(有料)がありました
- 徳沢: 洗面室に1ヶ所おいしい水が出る蛇口が設置。お湯は、食堂手前のポットから自由に使えました。食後は持参したコーヒーを煎れて、ラウンジでのんびり♪
その他
- 横尾: 荷物を預かってもらえました。半券が出て受付奥に保管いただけるので安心
- 徳沢: モンベルカード提示でステッカーのプレゼント。カッコイイ黒で穂高のデザインが気に入っています
まとめ
とにかくチリ・ホコリひとつなく清潔!2008年の改装でも、最近リニューアル?と思うほど館内はどこもピカピカ。若いスタッフさん達がニコニコ笑顔で礼儀正しく応対していただけて、とても気持ちよく楽しく過ごせました。プライベート感あるベッドにお風呂もあり、山小屋初めてでも大丈夫だと思います。山荘前の広場から暮れる山並みを見上げた時間が忘れられません
泊まってみたかった徳沢ロッジ。シックな焦げ茶色のインテリアに、ランプやステンドグラスも素敵。設備が整ったホテルのような山小屋は、落ち着いた大人のための空間でした。朝夕は散策と鳥探しの計画が雨降りに終わり楽しめなかった点だけが心残り…。暖炉が灯る季節に冬鳥探しに来るのもよさそう
最後に服装・装備の備忘録
- メリノアンダー、メリノ半袖T、長袖クールパーカー、アルパインライトパンツ
- フリースとネックウォーマーは使用せず。数日後には冷え込んだそうなので防寒着は必携
- 就寝と最終日の着替え用の半袖Tを1枚
- 帽子はレインキャップ兼
- UV手袋、サングラスは使用せず
- トレッキングポールは持っていって正解。特に下りの石段
- ハイドレーション1L+ナルゲン500ml (途中の水場で随時補給+飲料購入)
- ナルゲン500mlがちょっと心許ないので、サイズUPを検討
- 保温ボトルは持たず
- アミノバイタルクエン酸ゼリードリンク (酸味がうまくて生き返る)
- 登る日の朝食・昼食はパンと小魚アーモンドで軽く、回数多めに→ 調子良かった
涸沢標高2,250m
ルート: 上高地(右岸ルート) → 横尾(泊) → 涸沢カール → 徳沢(泊) → 上高地
標準コースタイム約12時間、距離約30.6km、累積標高差のぼり・くだり約1,170m(※距離と標高差は長野県の山のグレーディングを参照)
上高地公式ウェブサイト : https://www.kamikochi.or.jp/
上高地ビジターセンター: https://www.kamikochi-vc.or.jp/
徳沢ロッヂ: https://www.m-kamikouchi.jp/tokuzawalodge/
横尾山荘: https://www.yokoo-sanso.co.jp/
長野県 信州山のグレーディング一覧:
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexingu_hyou-20210405.pdf
最後までお読みいただきありがとうございます。山旅・鳥旅の参考になればうれしいです。
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