鳥と実

山に登り、鳥になごみ、手仕事をして暮らしたい

【山旅】惑星への日帰り登山-黒斑山(2024年11月)

降雪前にもう1ヶ所、と11月半ばに浅間山外輪山の最高峰、黒斑山に登ってきました。浅間山を望む想像以上に壮大な景色。日帰り登山なのに何だか別の惑星に行ったような感覚が味わえました。

ザレて歩きづらい場所や、高度感のあるポイントなどはありましたが、黒斑山までのピストンコースは特に難所もなく登ることができました。(登山歴はプロフィールをご参照→  )

黒斑山はこんなところ ↓
ハイキング | 長野県高峰高原 高峰マウンテンパーク

記事の最後にデータをまとめています(記事中の情報は2024年11月時点のデータ)

黒斑山までの行き方

群馬県嬬恋村と長野県小諸市にまたがる黒斑山へは、JR長野新幹線の佐久平駅またはしなの鉄道の小諸駅からバスでアクセスできます。

佐久平駅に着いたら蓼科口へ。階段下のロータリー左手にバス停があります。9月に白駒池に行った時と同じバス停。列が2つあるので「高峰高原行き」の方に並んでいると、JR関東のつばめ模様の大型バスがやってきました。

トイレは駅改札手前のほか、蓼科口のお土産売り場にもあります(※お土産売り場のトイレはマークがあることのみ確認済)
 

1日2往復で、朝の便は8:35。一般路線バスなので予約は不要です。乗車時に行き先を伝え、運賃を支払って乗り込み、「高峰高原ホテル前」で下車します。

アクセス詳細はコチラ ↓ 
アクセス | 長野県高峰高原 高峰マウンテンパーク

佐久平駅・小諸駅~きのこの森~高峰高原 | ジェイアールバス関東


見事な雲海♪

佐久平駅は濃霧

佐久平駅へは長野新幹線で1時間程。近いです。晴れ予報でずっと快晴だったのに、軽井沢でトンネルの外に出たら霧で真っ白。脳裏によぎる前回の濃霧の安達太良山…。今日は晴れのはずでは?と戸惑っている内に佐久平に到着してしまう。駅に降り立つと日差しがないホームは寒い~。薄暗い冬空の下、シーズン終わりの平日のバス停に並ぶのは数人のみ。

仕方ない、高峰高原で鳥見と温泉でもいいかと心を決めました。小諸駅を過ぎるとバスは細く曲がりくねった山道へ。こんなところをよくも大型バスで運転できるものだと感心していると、より一層の濃霧を抜け、いきなり温かな日差しが差し込みました!霧の上に出たようです。金色に輝くカラマツ林の下には雲海が。

バスは進行方向右側の方が眺めがよかったです。私は左に座ってしまった…。ちなみにドライバーさんは素敵な女性。カッコイイ~
 
高峰高原到着。まずは雲海を堪能

1時間弱で高峰高原ホテル前に到着。とにかく雲海を!と少し戻りホテルの駐車場広場へ。八ヶ岳の奥には甲斐駒の姿も見え、素晴らしい眺めに出会えました。

ここは雲海発生率が高い場所なのだとか。ちなみに雲海の発生条件は、①晴天で昼夜の気温差が大きい ②湿度が高い ③無風 の3つだそうです。

高峰高原ビジターセンター

バス停方向に振り返ると見える高峰高原ビジターセンターでトイレをお借りし、装備を整えたら出発。

ここはまだ新しくてキレイな施設で、各種パンフレットやお土産のほかカフェもあり、木を使った温かみのあるインテリアが居心地のよい空間。登山後はソフトクリームでひと休みしました。

夕方まで開いているので、バスを待つ間も利用させていただきました。外は寒かったのでありがたい。軽食もありました。なお冬季は木曜定休のようです。事前に情報をご確認ください
 

序盤の登山道

コースは2つ

バス停裏の車坂峠登山口から出発。すぐに分岐があり、眺望のよい表コースと、樹林帯の中コースに分かれます。上りは表コースで。

所々眺望が開けます

最初は火山らしい溶岩石の道で、木々の間からは雲海がのぞきます。エナガやコガラもいました。少し登ると急坂の下り。ぬかるんだ斜面を慎重に下った後、登り返します。振り向くとうっすら北アルプスらしき山並みが。2ヶ月前にはあの山の一部にいたと思うと不思議な感覚になります。

ホシガラスに会えました♪

一旦見晴らしのいい広場に出て、その先は樹林帯に。段差大きめの階段をゆっくり登ります。水を一口と立ち止まり、何気なく後ろを振り返ると、数段下の階段にホシガラスがっ!

通った時に見逃すはずがないので、通り過ぎるのを見計らって段の上に飛び降りたんだと思います。木の実か何かをくわえて木立の奥で突いて割っていました。ホッシーの声がしていたので上ばかり探していたら、背後の階段にいたとは。

まさに灯台下暗し!以前も振り返ったら、さっき通り過ぎた道にホシガラスが降りていることがありました。ヒトは通った後は気づかないと知っているのかも?
 
槍ヶ鞘直下はひどいぬかるみ

最初はずっと浅間山が見えません。がまんして登った先の槍ヶ鞘という展望台に出ると、いきなりドーンと現れます。その直前の斜面のぬかるみが激しかったです。霜柱が溶けてこうなるのだそう。かなりグチャグチャで、靴がバッチリ汚れました。

奇岩ロウソク岩。どうやってできたのか…?

槍ヶ鞘はあまり広くありません。というか、この先の黒斑山の山頂も狭いです。この日は空いていてお昼休憩の場所に困りませんでしたが、混雑時には場所探しが難しいかもしれません。

黒斑山山頂手前の道にところどころある踏み跡で休憩している方もいました
 

惑星感と爆風

トーミの頭

ここから先は、壮大な浅間山の山裾を眺めて進みます。この日は一応青空だったものの、強風で刻々と空の表情が変わる天気。サーッと雲が流れて浅間山が姿を現したり、雲間から太陽の光がシャワーのように降り注いだり。

トーミの頭の背後に浅間山 / 隕石?のような模様の岩

アップダウンを繰り返し、槍ヶ鞘から意外にかからずトーミの頭に到着。一際高く突き出たトーミの頭は爆風!すでに落葉が進み、枯れた笹のクリーム色と針葉樹の深緑色、溶岩石の黒が織りなす不思議な色合いに、どこか別の惑星のような感覚が湧いてきます。

初冬の時期ならではの惑星感だったのかもしれません。爆風も惑星気分を盛り立てます。笹原にはカモシカがたくさん生息しているそう
 
無事に黒斑山登頂

トーミの頭に立つ人影。下の方に亀裂がっ…!

トーミの頭からは再び樹林帯へ。基本的に歩きやすい土の登山道が続き、道端にいきなりある黒斑山山頂に到着しました。この先も蛇骨岳・仙人岳…とJバンドのルートが続くので、あまり山頂感はありません。こちらでお昼休憩。

お昼は、朝の駅で買ってきたマイセンのカツサンド。ごちそうにテンションUP。これは定番になりそう♪
 

黒斑山山頂から見た浅間山
下山は中コースで

さて、下山します。防風と降霜しにくいかと思い樹林帯の中コースへ。当たりでした。トーミの頭まで下った先に分岐があります。

高見石の道っぽいところ / 中コースのリボンは黄色

表コースと違い、中コースはアップダウンがなく下っていきます。序盤は苔むした岩と針葉樹が広がり、北八ヶ岳の高見石に似た雰囲気。その後の左右が深く掘れて溝のようになった土の登山道は、足元が悪くて若干厄介でした。

ちびっこカラマツとコケモモ?の紅葉

最後はザレた広い道をだらだら下り、ビジターセンター裏の車道に出ました。ビジターセンターのカフェでのんびりしてから16:20のバスで帰りました。

看板にとまっていたフクロウがかわいい♪

なお登った日の数日前に初雪が降ったそうです。登山道にはまったく雪はありませんでしたが、それから1週間後、あちこちの山で雪の便りが。無雪期登山ができるギリギリのタイミングだったようです。

黒斑山は雪山登山の入門の山。山頂に雪を被った黒い山肌の浅間山は「ガトーショコラ」と呼ばれて親しまれています
 

登山に慣れていない入門レベルの方には黒斑山は少し大変かと思いますが、他にも高峰高原を起点としたハイキングコースがあり、夏は高山植物が楽しめるそう。また、今回は利用しませんでしたが高峰温泉で日帰り入浴もできます。

都心から日帰りで行ける高峰高原。また季節を変えてふらっと訪れたい場所ができました。

参考) 高峰山コース: 
https://www.komoro-tour.jp/spot/volcano/course/course05/

見えた鳥・聞こえた鳥

ホシガラス (表コース)
エナガ (表コース)
コガラ (表コース、高峰高原)
イワヒバリっぽい岩稜を数羽で飛ぶ鳥 (トーミの頭付近)
アカゲラorアオゲラ👂 (山頂付近)
ヒガラ (高峰高原)
ホオジロ (高峰高原)
凡例: 😊はじめまして。👂聞こえた鳥。(  )いた場所★記載がない鳥はあちこちで目撃

Trail Data

黒斑山標高2,404m
ルート: 車坂峠登山口 → 表コース → 黒斑山 → 中コースでピストン
標準コースタイム約3時間半、距離約5km、標高差約400m
モデルコース: https://www.komoro-tour.jp/spot/volcano/course/course03/

こもろ観光局: https://www.komoro-tour.jp/spot/takamine/takamine01/
高峰高原ビジターセンター : https://asama2000.com/green/facility.html
高峰温泉ホテル: https://www.takamine-kougen.co.jp/
高峰温泉ランプの宿: https://www.takamine.co.jp/

最後までお読みいただきありがとうございます。山旅・鳥旅の参考になればうれしいです。

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