今週は大雪も降りましたが、晴れた日には寒い中にも日差しや木々の新芽に春の訪れが感じられるようになりました。カイツブリ界にも早くも春の季節が来たようで、ペアリングが始まっていました。
カイツブリの詳しい解説は日本野鳥の会のサイトをcheck ↓
繁殖期のカイツブリ
羽を膨らませてアピール?
こちらのカップル、2羽とも羽毛を膨らませています。
これは自分を大きく美しく見せて互いにアピールする、繁殖期に特有の行動でしょうか?特に奥にいる白っぽいコの方が肩を後ろにグイッと持ち上げて胸を張り、フワッフワに膨れた羽毛に光が反射して何だか神々しい(笑
黒っぽいコの方もよく見ると頭の羽を逆立てていますね。
カンムリカイツブリの繁殖期の頭の形が個性的ですが、カンムリさんには全然及びませんが普通のカイツブリも似たように頭を膨らませるポーズをするんですね。
カイツブリの夏羽と冬羽
ところで、カイツブリには夏羽と冬羽があります。違いは以下の通りです。
- 夏羽:濃い焦げ茶の体色で赤っぽい顔色に変化。繁殖羽とも呼ばれる
- 冬羽:淡目のベージュがかった色合い。非繁殖羽
写真のこちらのカップル。もうペアリングを始めたのに1羽はまだ非繁殖羽の様子です。夏羽の体色に変化していませんね…?
黒白カップルはあまり見かけない気がして調べてみたら、カイツブリには「第1回冬羽」とも呼ばれる期間があることがわかりました。
前年春夏に生まれた若い個体が初めて迎えた冬の間の羽色を指すとのこと。成鳥の冬羽のような羽色ですが、成鳥の冬羽との見分けるポイントはくちばしの色。
- 大人の冬羽のくちばしは黒
- 第1回冬羽の若い個体は薄い色
写真の冬羽の方を見てみると、くちばしの色が薄い。つまりは第1回冬羽の若い個体。このカップルは一人前の大人の個体と若い個体の組み合わせということですね。
カイツブリの雄と雌
ちなみにカイツブリの雌雄を見分けるのは難しいそうです。
何となく黒っぽい夏羽のコがこちらを威嚇するかのようににらんでいて、白っぽい第1回冬羽のコはあまり気にせずにくっついて泳いでいる感じだったので、夏羽のコが縄張りを主張するオスではないかと思ったのですが、もしかしたら雌雄が逆の可能性もありますね。
なお、このカップルを見かけてから1週間ほど経ちますが、あれから目撃していないのです…。まさかもう破局を迎えたとか?
第1回冬羽は、春本番になる頃には夏羽に変わっていくそうです。この時期限定なのですね。たまたま見かけた違和感のあるカップルを調べてみたら、色々なことがわかって面白かったです。
最後までお読みいただきありがとうございます。野鳥観察の参考になればうれしいです。