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最近、植物図案の刺繍作品を2つ作りました。同じ植物を題材にした図案でも刺繍のしやすさに違いがあるのを感じたので、ポイントについて綴ってみます。
作った作品はこちら
- Lily of the valley スズラン -『ステッチ12か月』より
- Spring wreath 春のリース - 『暮しの刺繍』より
どちらも樋口愉美子さんの素敵な図案です。
Lily of the valley スズラン
まず作品1つ目はスズラン。植物のフォルムをシンプルな曲線に落とし込んだデザインで、配色も2色のみ。微妙に異なるパターンのスズランを4本、等間隔に配置しています。このバッグでは3回リピートの計12本を配置調整し、ラウンドバッグに仕立てました。
お花はチェーンst、葉っぱはアウトラインstとレゼーデージーstで表現しています。
Spring wreath 春のリース
2つ目は春のリース。リースの土台に絡み合う様々な植物が、自然な姿のままに生き生きとデザインされています。微妙に異なる4色のグリーンに、カラーを効かせたお花がちりばめられてリズム感がある作品。リース土台のブラウンが全体を円でまとめ配置に安定感を生んでいます。
こちらは、チェーンst、アウトラインst、サテンst、レゼーデージーst、フレンチナッツstなど、多くのステッチを組み合わせています。
この2つの作品。どちらが刺繍する上の難易度が高かったか?
結果からお伝えすると、「スズラン」の方が刺繍しにくかったです。
どの辺りがそう感じたのかについて、詳しくお伝えしていきます。
刺繍しやすさ/しにくさのポイント
Point 1. チェーンstの細かいカーブ
スズランの花の先端の細かいカーブがきれいに描きにくかったです。
春のリースもチェーンで埋めるギザギザの葉が多少手間ですが、角を出して切り返せばいいので丸くカーブを描くよりも刺しやすいです。
Point 2. 上下左右均等に配置する
スズランは葉っぱの中央の模様の配置やレゼーデージーstのサイズが揃っていないと、シンプルで要素が少ない図案なだけに目立ってしまいます。
春のリースは自然な動きのある植物のため、多少のズレがあまり気になりません。
Point 3. 配色
スズランはシンプルに2色のみで構成。一方春のリースは何色も使った華やかな彩り。
配色が華やかな方が色の方にパッと意識が向くので、美しく感じやすい効果があるように思います。逆に単色や2色程度のシンプルなものはステッチ自体に目が行きがちで、技術そのものが前面に出てしまう気がします。
Point 4. 飽きにくさ
スズランは同じ花をいくつも刺さなくてはならず根気がいりました。編物のメリヤス砂漠を愛する私ですが、やりやすい動作を無心でテンポよく反復していく心地よさとは違い、刺しにくいカーブが続き、1つ終われば糸を切り、また同じ形の花を刺すという繰り返しが48輪も続くと、最後は修行のようになっていました。。
Point 5. 使用途中の糸の扱い
ここまではスズランの難点が続きましたが、1点、春のリースでもやりづらい部分がありました。通常、使いかけの糸は針に残したまま針刺しに休めておき、出番がきたらそこから使いますが、この作品では緑色の違いが微妙なため、針に何番の糸がつけてあるのかパっと見ただけではわかりません…。
そのため大元の束と見比べたり、使いかけは都度針から抜いて束の方にまとめて置いたりと、管理が面倒でした。
結論
これらのポイントから図案を見てみると、
- シンプルな構図・配色
- 直線・正円など
- 上下左右均等に配置する部分
が多いとあらが目立ち、逆に自然な動きのある華やかな植物図案は形になりやすい、という側面があるのではないかと思います。
新刊『暮しの刺繍』で目を奪われる素敵なアイテムがキレイに配置された図案は、腕が試されるものが多そうです。同様に文字の刺繍も難しいですよね…。
今回気づいたポイントを踏まえつつ、今後も勉強していきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございます。ハンドメイドの参考になればうれしいです。
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