先日、モズがウグイスの鳴き真似をしているところを初めて聞きました。その上手さにびっくり!カケスやガビチョウが物まねをするのは知っていましたが、モズもやるとは知らなかったので調べてみたら面白いことがわかりました。
ちなみにトップ画像は、正面顔がすごく可愛かったモズコさんです♩
モズの詳しい解説は日本野鳥の会のサイトをcheck ↓
ウグイスの鳴き真似でメスの気を引く!
夕暮れ時の公園にいたモズのカップル
寒さが和らいだ日の夕暮れ間近、誰もいなくなった広場でちょっとのんびりするかとベンチに座ったら、木の上から鳥のさえずり声が聞こえました。
こんな時間にさえずり声?しかもウグイス?
ウグイスの声が高いところから聞こえるし、なんだかちょっと変だなと見回すと、夕陽を浴びて枝に止まるモズのカップルを見つけました。この広場で1日の終わりのひとときを楽しんでいたのは私だけではなかった模様。
百舌(もず)の名前の由来
モズの鳴き声で思い出すのは、秋の頃によく耳にするキチキチキチというけたたましい高鳴きの声。これは縄張りを主張する鳴き方でオス・メスどちらもやりますが、オスに限って繁殖期にウグイスなど他の鳥の鳴き真似もするんだそうです。
「百舌」という漢字は上手に色々な鳥の鳴き真似をすることに由来するそう。華麗に繰り出す別の鳥の美しいさえずり声でアピールし、メスの気を引くんだとか。ウグイスの他にもメジロやコジュケイの真似もするらしいです。馬のいななきまで真似すると書いてある記事もありました!それは是非聞いてみたいです。
自慢のアイラインも見せつける!
その他、モズの求愛行動を調べていて笑ってしまったのが、オスの特徴でもある目元の黒いアイラインを見せつけてメスにアピールする行動。
確かに見せつけているように見えますね。「どう?カッコイイだろオレ」という表情なのでしょうか…?
この時は尾羽を大きく動かして踊るような仕草も見られました。
(※左側がオスです)
はやにえが多いほど、物まねスキルがアップ
モズといえば特徴的な「はやにえ」。バッタやトカゲなど捕まえた獲物を枝などに刺しておく行動ですが、本格的な冬を迎える前に捕まえておくことで、冬~早春の餌が少ない時期の保存食になるのだそう。
狩りが上手く、はやにえを守れるだけの縄張り防衛能力に長けていれば、冬の間にもしっかりと栄養補給ができ、なんとそのことによってより早口で華麗にさえずることができるようになるんだそうです。そうして得た能力の証が、物まねスキルとしてメスへのアピールにつながり、子孫を残す競争に勝つことができるとは!
「はやにえ→物まね→メスをゲット→子孫繁栄」の一連の流れにびっくりです。
はやにえ在庫に余裕があればゲットしたメスにプレゼントすることもでき、そのおかげでメスの栄養状態も上がって繁殖が上手くいく確率もアップするそうです。カッコイイね!小さな猛禽。
調べていて見つけた『山と渓谷』のこちらの記事がとっても面白かったです ↓
ラストは美人のモズコさん。夕方にカップルを目撃した場所の近くなのであの時のメスではないかと思うのですが、この日は1羽でした。無事にカップルは成立したのか?それとも「あんな物まねとアイラインじゃまだまだね」と破局したのか?
モズは繁殖期以外はメスでも縄張りに入ってきたら追い払うそう。たまたま見かけたカップルで並んで止まる姿は、この時期にしか見ることのできない珍しい光景だったのかもしれません。そろそろ冬鳥たちが帰り支度に入った様子なので、モズカップルもお山に帰ってしまうのかな。無事に帰りついて、営巣が上手くいきますように!
最後までお読みいただきありがとうございます。野鳥観察の参考になればうれしいです。