鳥と実

山に登り、鳥になごみ、手仕事をして暮らしたい

【山旅・鳥旅】夏の終わりの乗鞍岳-雷鳥探した3日間(2023年8月) | Day1

2023年に登った山の備忘録。第3段は念願の乗鞍岳!

今回の目標は、①3,000m級の剣ヶ峰に登頂 ②雷鳥 ③ご来光 の3つ。
初の山小屋泊も体験し、盛りだくさんの思い出深い山旅となりました。

長くなるので、以下の4つに分けてお伝えします。

  • Day1: 乗鞍岳概要、初日の畳平お花畑・魔王岳散策、夕焼け
  • Day2: 感動のご来光と、主峰剣ヶ峰登頂
  • Day3: 山小屋の感想、雷鳥結果、服装・持ち物
  • 出会った鳥と花のまとめ

乗鞍岳はこんなところ ↓

norikuradake.jp

※記事の最後にデータをまとめています

乗鞍岳までの行き方

乗鞍岳へは長野県側・岐阜県側からの2方面からアクセス可能。マイカー規制のため山頂付近の畳平バスターミナルまではそれぞれエコーライン(長野県側)とスカイライン(岐阜県側)のバスを利用することになります。

東京方面からは特急あずさで松本へ。ローカル線で新島々に行き、待ち構えているアルピコ交通のバスで乗鞍高原観光センターまで上がり、さらにシャトルバスに乗り継いで畳平バスターミナルに到着。

新宿からだと所要約6時間。朝一のあずさに乗って、昼に到着する感じです。遠い…。

なお、岐阜県側は平湯温泉からバスになりますが、2023年はスカイラインが一部崩落復旧工事のため運行がありませんでした。

アクセス方法はこちらがわかりやすいです ↓
乗鞍高原へのアクセス | THE JAPAN ALPS


東京35℃ → 乗鞍岳畳平14℃の別世界へ

畳平バスターミナルは日本一高所にあるバスターミナルです

連日35℃が続く都内を朝6時に出発し、昼を過ぎてようやく到着した畳平バスターミナル。ここは標高2,702mという日本で最も高いところにあるバス停です。

事前に最高気温14℃と知ってはいましたが、まさに別世界。うっすらガスが出てひんやりした空気の中、森林限界を超え背の低いハイマツに覆われた斜面にはホシガラスがいくつも飛び交っています。

ついにやってきました!念願の乗鞍岳

登山を始めたのが2019年。翌年はコロナ襲来。その後、事情により山に登れない夏を2年連続で過ごしました。

乗鞍岳は以前見た初心者向け山ガイドで、簡単な登山で憧れのライチョウに会えるチャンスがある山という写真を見て以来、ずっと行きたいと思っていた山です。

大変だった2年を超え、今年こそ!と思っていた矢先、春先に股関節に不調が…。さすがに今年まで棒に振る訳にはいかないとリハビリに通い始め、担当のやさしいお姉さんをドン引きさせつつ近場の低山から始め(一応了解は得てました…)、霧ヶ峰→北横岳とステップを踏み、夏の終わりに本命の乗鞍岳登山の照準を合わせました。

まずは畳平のお花畑を一週

イワヒバリのお子ちゃまが迎えてくれました♩

畳平バスターミナルに降り立って早々に、イワヒバリに会えました。建物の片隅にちょこんと座って、逃げる様子がありません。くちばしの端にパッキンがあるので、まだお子ちゃまのようです。

高山を代表する鳥のイワヒバリさん。こんなすぐに会えるとは思いませんでした。これはライチョウへの期待も高まります。

お花畑を一巡り

バスで一気に登ってこれたといっても、ここは3,000m級の高山。着いてすぐは体が高所に順応できていないため、まずはお花畑をゆっくり歩いてみることに。

畳平お花畑はバスターミナルからすぐのところにあり、木道を一周40分程で散策できるスポットです。7月初旬から8月中旬にかけてチングルマやミヤマキンポウゲ、クロユリなどの高山植物が次々と咲き誇ります。

ワクワクしながらバスターミナル脇の少し急な階段を降りていくと、夏も終わりに近づき高山植物の見頃は過ぎていたものの、イワギキョウの青い花がひっそりと咲き、チングルマの綿毛に光が当たってキレイでした。

いそがしく飛び交うホシガラスたち

上空を旋回するイワツバメを見上げていると、お待ちかねのホシガラスがどこからかふわっと飛んできてハイマツに止まりました。高山を代表するホシガラス。会いたかったー♩登山道で1羽見かけるイメージでしたが、畳平ではあちこちを飛び交っていてびっくり。

木道を先へ進むと、岩の上に誰かがピョコっと乗っかりました。確認したら、予想外のジョビコさん(ジョウビタキの雌)。チベットやロシアなどで繁殖し、日本へは冬にやってくるジョウビタキ。近年は八ヶ岳辺りでも繁殖しているらしいのですが、こんな高山で出会えるとは!

もしかしたら早速ライチョウに会えちゃうかも!?と思いましたが、そうやすやすとは会えず…。

バスターミナルから15分で登れる魔王岳

続いてバスターミナル近くに登山口がある魔王岳にも登ってみました。所要15分なので楽勝と思いきや、登り始めたら妙に息が切れてつらく、足も全然上がらない…。

これが高山の気圧差というものなんですね。高山病予防のため、到着後はすぐに登り始めずゆっくり過ごすといいと調べていたので、剣ケ峰登頂は明日に予定して正解でした。

ここもライチョウはいませんでした。まだ2日チャンスがあるので、今日のところは山小屋に戻ることにしました。お世話になったのは白雲荘さんです。(山小屋の感想はDay3の記事で…)

輝く夕焼けに見とれて初日は終了

夕食後、夕陽が差してきたので、大急ぎで外へ出てお花畑に降りました。

正面に見える山並みの間から強い光を放って差し込む夕陽で、一帯が美しい金色に染まっています。「そのもの青き衣をまといて金色の野に降り立つべし」というフレーズが頭に浮かび、ただただ見とれました。

お花畑で夕陽を見ているのはもう1人だけで、この雄大な景色をたった2人で独占。太陽が沈む瞬間までを見届けてから、小屋に戻りました。

さっむ~と縮こまりながら小屋に入るとストーブが焚かれた室内はぬくぬく。相部屋の方に明日の朝のご来光の情報を聞いて、期待に胸を躍らせながら就寝。

[Day2: 感動のご来光と、主峰剣ヶ峰登頂] に続きます…

Trail Data

乗鞍岳魔王岳標高2,763m
ルート: 畳平お花畑 → 魔王岳
お花畑一周約40分。魔王岳登山往復約30分
乗鞍岳バスターミナル
http://norikura-bus.com/

のりくら観光協会公式サイト
https://norikura.gr.jp/
アルピコ交通バス 松本~新島々~乗鞍
https://www.alpico.co.jp/traffic/local/kamikochi/norikurakogen/
乗鞍白雲荘
https://norikura-hakuunso.jimdofree.com/

最後までお読みいただきありがとうございます。
山歩きの参考になればうれしいです。