ダイヤモンド富士を見に高尾山へ
山に登りはじめてから知ったダイヤモンド富士。沈む太陽がちょうど富士山の頂上にかかり、一瞬ダイヤモンドのような輝きを放つ冬景色。それまでもテレビのお天気コーナーなどで目にしていたと思いますが、あまり意識して見なかったのだと思います。
いつもの里山では日が暮れてから下山するのは怖いけど、高尾山なら見物客も大勢いて、多少の外灯もあるはず。1号路で下山すれば慣れ親しんだルートかつ舗装路のため、ナイトハイクの練習にもなりそう!と思っていたのに、ここ2年ほどタイミングを逃し、ようやく今年、行ってくることができました。
ダイヤモンド富士についてはコチラ ↓
2024年の高尾山から見るダイヤモンド富士は、
【期間】12月16日~26日頃
【時間】16:00~16:15頃
【鑑賞ポイント】高尾山山頂、もみじ台
【ケーブルカー】上記期間はケーブルカーが18:00まで延長運行
【装備】防寒着、ヘッドライト or 懐中電灯、+あればサングラス
13時に登山開始。上りは6号で
山頂は混んでいるかもしれないので、もみじ台から鑑賞することに。15時過ぎに到着する予定で逆算し13時に登り始めました。6号路か稲荷山コースで迷い、6号路で。途中のベンチで遅めのランチにする計画です。
平日でも賑わう高尾山ですが、この日はガラガラ。6号路も人がまばらで、お目当てのベンチで午後の温かい色の光に透けるイロハモミジを見ながらお昼ご飯に。すれ違ったおばさま2人組と、「ダイヤモンド富士ですか?」「そうですー♪」と言葉を交わし、ウキウキ気分で上り再開。
ここ最近は雨が降っていないため沢歩きの区間もあまりぬかるんでおらず、最後の階段地獄をエッサエッサと登ってベンチの広場に到着。山頂下のトイレに寄っていこうと思ったら通行止めになっていました。仕方なく5号路で迂回し、再び稲荷山コースの最後の階段を登る羽目に。。
15時30分もみじ台到着。ベンチに空きあり
ダイヤモンド富士が見れるのが16:15頃なので、ちょうど良い頃合いにもみじ台に到着。城山方面に向かって左側に3つ程あるベンチの1つが空いていたので、いそいそと陣取りました。ただ結局その場所からは笹が邪魔してよく見えず、鑑賞の際はよく見えるポイントにずれました。
サングラスと防寒着が必携!
ベンチに座ると正面から光を放つ太陽が!そりゃ太陽を見に来たんだから、太陽を向いて座ることになるんだと今更ながら気づきました。サングラスを持ってくればよかった…。あまりにまぶしくて、富士山がどこに見えているのかもイマイチわからず。
この日はそれほど冷え込んでいませんでしたが、じっとしていると寒いので防寒具を着込み、持参した温かいコーヒーをすすりながらその時を待ちます。
ダイヤモンドはカメラモニター越しに…
16時になり、いよいよな感じになってきたので、カメラを試し撮りして設定を確認。当然ながらファインダーをのぞいて太陽を見たら目がやられるので、モニターで確認します。
そうこうする内に、集まっている人々がスマホをかざし始めました。この日いたのは30人程? 余裕があったので、場所を移動しながら撮影しました。相変わらずまぶしくて肉眼では直視できず、肝心のダイヤモンドはカメラのモニター越しに鑑賞。。
最後の輝きを放ちダイヤモンドが富士山の後ろに隠れた後、ようやくこの目で見ることができました。太陽が沈んだ後の方が富士山のシルエットがくっきり見え、残照が当たり金色に染まる山並みが美しかったです。
17時まで山頂で眺める
太陽が沈んだ後も、周囲は夕暮れ時の明るさ。今日はナイトハイクの練習も兼ねているので、山頂に移動し暗くなるまで刻々と変化する富士山と空のグラデーションを楽しみました。
多くの人はダイヤモンド富士を鑑賞したら下山していき、残っていた人も少しずつ減っていきました。17時近く、そろそろ山並みが真っ黒な塊になり、麓にある遊園地の観覧車のライトアップが輝き始めた頃、下山開始。
ナイトハイクの練習は1号路で
薬王院からケーブル駅は外灯あり
ご来光を見るために薄暗い道を少し歩いたことはありますが、長距離のナイトハイクは始めてなので、安全に1号路を選択。用意しておいたヘッデンを装着し、念のため懐中電灯もポケットに忍ばせてスタート。山頂下のトイレを過ぎると外灯がなくなり真っ暗になりましたが、何度も通ってよく知った道なので怖さはありませんでした。
しばらく進むと薬王院周辺の外灯で、普通の夜の散歩のようになりました。普段は賑わう薬王院も人っ子一人おらず、行灯の明かりに照らされてしっとりとした風情。ここからケーブルカー駅までは外灯がついて明るかったです。
小動物に出会う
ケーブルカー駅付近にはまだ人がまばらにいましたが、リフト駅方面に下り始めるといよいよ真っ暗に。夜の闇を味わうことはそうそうないので、新鮮な気持ちで暗黒に踏み入れると、歩道の先に生きものらしき黒い影が。あまりに闇と同化して幻かと思いましたが、ヘッデンの薄明かりでやはり小動物のようです。タヌキ?アナグマ?野良ネコ?何かはわかりませんでしたが、数分間、夜道を先導してくれた後、脇にそれて森の中に消えていきました。
吸い込まれそうな闇を体験
1号路では何度か人とすれ違い、下山する人もいたので割と安心でしたが、前後に誰もいなくなったタイミングで試しにヘッデンを消してみました。空を見上げれば多少木々の影はわかりますが、自分の手も足も見えない暗闇。現在地を把握していて、ヘッデンのスイッチをいれればまた明るくなるという安心感に支えられてはいるものの、やっぱり怖くて5分も耐えられませんでした。これがもし遭難し、ヘッデンが切れて真っ暗闇になったとしたら、その恐怖はどれほどのものなのか。想像しただけでゾッとします…。
18時に無事下山
その後は生きものとの出会いもなく、18時ちょうどにケーブルカー清滝駅に下りてきました。真っ暗闇を歩いてきたので夜もとっぷり暮れている気分でしたが、まだ18時。街にいれば普通にスーパーで買い物をしている時間帯です。何とも不思議な感覚に陥りつつ、電車に乗って帰宅しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。山登りの参考になればうれしいです。
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