
今年の夏はアサギマダラに会いに入笠山にも登りました。もうそろそろかな?と入笠山がある富士見パノラマリゾートのWEBサイトを確認すると、ちょうどその数日前にアサギマダラ到来の記事がアップされていました♪
渡りをすることで知られる「旅する蝶」のアサギマダラは、春に南から北上し、秋には南へと戻っていきます。詳しい渡りのルートはまだ解明されておらず、南は台湾や沖縄から、海を越えてはるか北海道まで移動すると言われています。その距離1,000km以上。ふわりふわりと優雅に飛翔する姿からは想像もつかない強靭さを持つ蝶なのです。

入笠山は初心者でも楽しめる八ヶ岳の眺望が素晴らしい山。ゴンドラで一気に上がった先は整備された登山道が続き、山小屋やトイレなどの施設も充実しています。入笠山自体は40分ほどしっかり登りますが、頂上からは遮るもののない360度の大パノラマ。今回はアサギマダラがいたポイントや、秋の気配が漂い始めたお花たちの写真とともにお伝えします。

入笠山はこんなところ ↓
www.fujimipanorama.com記事の最後にデータをまとめています(記事中の情報は2025年8月時点のデータ)
入笠山までの行き方

入笠山がある富士見パノラマリゾートの最寄り駅は、JR中央本線の富士見駅。小淵沢の2つ先で、本数限定ですが特急あずさも止まります。
富士見パノラマリゾートまでは無料送迎バスを利用して約10分。駅の改札は1ヶ所で、送迎バスは駅前のロータリーに止まります。大きな看板と並ぶ人の列があるので迷うことはないかと。ただし行き・帰りともに各1便しかなく、タクシーも数台しかないそうなので、万が一バスを逃したら基本1時間歩くことになるとのこと。

アクセス方法はこちらのサイトをご参照ください ↓
https://www.happo-one.jp/access/tokyo/
すずらん山野草公園でアサギマダラ観察
入笠山へのコースは2つ

ゴンドラで山頂駅に着き正面にそびえる八ヶ岳を眺めたら左方向へ。入笠山登山口への道は2つに分かれます。
- 左手の広い砂利道を進み、途中で明るい林の中を経由してすずらん自生地の斜面に向かうコース
- 正面のカフェの脇から続く針葉樹林に入っていく細い登山道のコース
どちらを選んでも入笠湿原にたどり着くので、行き帰りで両方通ってみるのがおススメ。1のコースから行くと、広い斜面から見下ろす入笠湿原の眺めが楽しめます。この斜面は6月のシーズンには一面スズランのお花畑となります。
今回は2のコースへ。八ヶ岳展望台に向かう一帯には山野草が植えられ、この付近のヒヨドリソウにアサギマダラが来ていると書いてあったので、まずは入笠山に登る前にメインのアサギマダラ観察を楽しみます。
アサギマダラの好きな花
この時期の山野草公園に咲いていたのは、黄色のマルバダケブキや青いエゾリンドウ、淡いピンクのヒヨドリソウ。このヒヨドリソウの花の蜜をアサギマダラが好んでよく集まることが知られています。

山野草公園に入ると、ヒヨドリソウは咲いているけれどもアサギマダラの姿は見当たらず…。まさか、もう移動した?と不安がよぎります。公園内には大木もあり、ところどころ日差しが遮られる半日陰の環境で植物たちも気持ちよさそうに育っています。
大きなマルバダケブキの茂みで、キラっと羽ばたく影が目に入りました。アサギマダラです!よく見たら、たくさんの翅を閉じたアサギマダラが菊のようなマルバダケブキの花の蜜を吸っていました。淡ピンクのヒヨドリソウばかりを探していましたが、マルバダケブキもお好きな様子。



高尾山で見るアサギマダラは1頭で林の縁をフワフワと飛んでいることが多く、一度にこんなに多くを見るのは初めてです。ここは少し薄暗くて翅の透明感がうまく撮れないので、期待を込めてさらに進んでみることに。いったん目に入れば次々に見つかるもので、実はあちらこちらにアサギマダラが飛び交っていました。



山野草公園に咲くお花たち
アサギマダラを満喫し、そろそろ入笠山にも登らねばと「レンゲショウマ見頃」の看板が立つ森の方へ。毎年暑さに負けて御岳山のレンゲショウマを一度も見に行けていないので、ここで会えるとはうれしい誤算。薄暗い森の中でうつむいてひっそり咲く薄紫色のレンゲショウマはとても可憐でした。



入笠山登山
木道の入笠湿原
前述2の針葉樹林のコースに脇から合流し、小道を抜け、鹿よけ柵を越えると木道が始まります。下った先に広がるのが入笠湿原。背の低い草花と白樺などの樹木で広々とした爽やかな湿原は、歩くのが楽しいエリアです。


木道歩きが終わると山彦荘に出ます。もう少し歩いた先にはヒュッテ入笠もあり、どちらも軽食がいただけます。送迎バスの時間が決まっているためいつも忙しく、まだ食べられたことがありません。。なお、この付近には2ヶ所きれいなトイレもあるので安心。
ヒュッテ入笠のランチ営業のリンクはコチラ ↓
https://hutte-new-casa.com/lunchmenu/

入笠山山頂へは40分ほど
ヒュッテ入笠を過ぎると「入笠山登山口」の看板があり、本格的な登山道が始まります。多少急な場所もありますが、よく整備された初心者向けの道なのでゆっくり登れば大丈夫。途中で岩場コースと迂回コースに分かれます。岩場コースでも恐れることはなく、手を使う場面もそれほどありません。1ヶ所だけ鎖がありました。前はなかったような気が…?挑戦する場合は上りは岩場コース、下りは迂回コースがいいと思います (岩場は下りが難易度UP)。どちらも眺望はなく同じような樹林帯なので、不安な場合は迂回コースの往復でも。



初心者向けとはいえども、それなりの登りで息を切らせながらがんばり、山頂へ。入笠山の頂上は木が生えておらず、広く開けたスペース。富士山をはじめ、南・中央・北アルプス、八ヶ岳と360度ぐるりと山岳のパノラマビューが広がります。お手軽登山でこの眺望。人気のはずです。


下りはお花畑経由で
山頂で休憩した後は迂回コースで下り、途中のゲートから隣のお花畑に入ります。つづら折りに道がつけられた斜面は色とりどりの花が咲くお花畑になっています。こちらでもアサギマダラは見つかりませんでしたが、サラシナショウマやワレモコウなど秋のお花が咲き始めていて楽しめました。



満喫しすぎて急ぎ足でゴンドラ山頂駅まで戻ったら、カフェでソフトクリームを。ここのルバーブソフトが酸味がさっぱりで大好きなのです。今回も楽しい入笠山登山となりました。



最後までお読みいただきありがとうございます。山登りの参考になればうれしいです。
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